順番争い


まどろむ意識の中、誰かの話し声が土方の耳へと入ってくる。
その声に目覚めを促されるように身体を動かそうとしたが、腕に感じた違和感のせいで思うように動く事はできなかった。
そのことに完全に意識を覚醒させた土方は布団の上に横たわったまま自分の腕を確認する。
腕は手首のところで後ろ手に拘束されていた。
「…なんだ、これ」
思わずそう呟きつつ、記憶を辿ってみる。土方が屯所内の自室で眠りについてすぐ、気配を感じて目を覚ますと同時に口を布で覆われた。
布に染み込まされた薬剤の香りに意識を遠のかせる寸前、土方の目に入ったのは薄い色素の髪と何かと馴染み深い沖田総悟の顔だった。
土方はその顔が頭に思い浮かんだと同時にその名を大きく怒鳴って呼びつける。
「総悟!!てめぇ何のつもりだコレは!!」
そう襖に向けて怒鳴ったのは、先ほど耳に入った人声の中に自分をこうしたであろう人物の声が聞こえたからだった。
土方の声に反応したのか、襖が静かに開かれる。
人一人がようやく通られる程の間隔だけ開かれた襖の向こうには、土方の思ったとおり沖田の姿があった。
「もう目ぇ覚めたんですかぃ?土方さん」
「そんなことより早く手錠外せ!!」
「まだダメでぃ」
いつもの通り無感情な表情のまま沖田がはっきりと告げる。
その様子に苛立ちながら「何でだよ!?」と怒鳴りつけながら理由を問いただすと、沖田は一言だけ返してきた。
「まだ順番決まってないんで」
「順番だぁ?何の順番だよ!」
土方がそう言ったのと同時に襖が大きく開かれ沖田と話していたのだろう人物が顔を出した。
その姿に土方の目が大きく見開かれる。
「なっ!」
「よぅ、土方」
女物の着物に顔半分を包帯に覆われた姿。
対テロ組織である真選組が血眼になって捕らえようとしている過激派テロリスト、高杉晋助であった。
その高杉がなぜニヤニヤと笑みを浮かべながら沖田の隣に立って土方を見下ろしているのか。
理由がわからず目を見張らせていた土方だったが、すぐにハッとして沖田へと告げる。
「総悟!てめぇ何やってんだ!さっさとそいつ捕まえろ!」
「だから無理なんですって」
「あぁ!?」
「まだアンタと掘る順番決めてねぇんで」
「はぁぁぁ!?」
「それにまだ1人メンバー足りてねぇしなぁ」
高杉の言葉に沖田が少し顔を歪め、高杉へと話し掛ける。
「結局あの野郎も参加すんのかぃ」
「あぁ、みてぇだな。俺もあいつは順位上がったし除外してもいいと思ったんだが、どうしても参加したいそうだ」
「まぁ人数多いほうが土方さんも楽しめるでしょうから構いやせんけどね」
「だろ?」
そう話しつつ笑みを浮かべながら自分へと視線を移した二人に、土方の背を嫌な汗が伝う。
そんな自身の緊張が伝わらないよう、できるだけ冷静な口調で土方は2人へと話しかける。
「…ところでここはどこだ?」
「万事屋の旦那の寝室でぃ」
「なんで万事屋?」
「銀時の奴は1位だったからな。今回は場所提供だけの参加だそうだ。残念だったな。人数増えなくて」
「あんま人数増えすぎてもお互いやりにくいだけでさぁ」
「いや、土方は感じやすそうだし人数多くても楽しめると思うぜ」
「あんた土方さんを触るだけで楽しめるんなら俺が一番ってことでいいじゃねぇかぃ」
「馬鹿言え、俺が最初に突っ込むって言ってんだろ?」
「あんたは1つ順位下がっただけだろ?だいたい、ほとんど出てねぇくせに上位とかありえねぇんでさぁ。遠慮しなせぇ」
「そこは譲れねぇなぁ。土方より順にが下なことに代わりはねぇからよ」
そう話す2人に再び背筋を何かが走るのを感じた土方はなんとか起き上がり、少しずつ、布団の上を移動し始めた。
やっと布団から身体が離れそうになったその時、沖田と話していたはずの高杉がチラリと土方へと視線を向けたので、土方は思わず身体を固まらせる。
その様子に隻眼を軽く細め、高杉はじっと土方を見やる。
それにつられるように沖田も土方の方へと視線を移し、「おや」と小さく声を漏らした。
「もしかして逃げようとか考えてるんですかぃ?土方さん。まさか土方さんともあろうお人が敵である高杉を前に逃亡とかしやせんよね?」
「うっせぇな!敵と親しそうに話してるてめぇにどうこう言われたくねぇんだよ!」
「別に親しくねぇですよ、こんな怪しげな包帯巻いてる野郎となんて」
「俺だって親しくねぇよ。こんなクソ生意気なガキとなんてなぁ」
「「ただ目的が一緒なだけだ(でぃ)」」
そう声を合わせた2人に土方は押し黙る。
そんな土方に2人は笑みを深めながら近付く。
それに合わせて土方は少しずつ距離を離そうと後ずさるが、すぐに壁にとぶつかった。
壁にあたり、それ以上後ろへと進めなくなった土方はなおもゆったりと歩いて近付いてくる2人を見上げる。
土方の前まで来ると、高杉が土方の右肩へと右手を置きながら顔を近づけ、耳もとへと吐息と混じり合わせるように声を吹きかける。
「目的が何なのか、聞かねぇのか?」
その感触に土方がビクリと身体を震わせるのと同時に反対側の耳元に沖田が同じように声を吹きかける。
「これからあんたは俺らにお仕置きされるんですぜ」
「おし、おきって、なんでだよ…」
小さく声を震わせつつも土方は気丈な様子で沖田へと少し視線を向ける。
「なんでって、アンタこの前の人気投票、2位だったでしょう?そのお仕置きでさぁ」
「そうだぜ?順位上がったからって調子に乗っちまってるお前ぇにお仕置きしてやる俺らってなんて優しいんだろうなぁ…」
「調子になんて乗ってっふっむぅっ!」
沖田の方から反対側にいる高杉へと顔を向けながら言い返そうとした土方だったが、皆まで言う前に高杉の手に握られた小瓶内の液体を無理やり口の中へと注ぎ困れ、嚥下させられた。
思わず器官に入ったそれを吐き出そうと咳き込む土方だったが、すぐにその液体の正体に気付く。
「てっめ…、高杉…」
「即効性の天人製の媚薬だ。でも安心しろや。そこまでキツイやつじゃねぇ」
「攘夷志士ってのは便利ですねぃ。そういうのが簡単に手に入って」
「んだよ。てめぇも入れてやろうか?鬼兵隊に」
「結構でさぁ。俺はゴリラに付いてくって決めてるんでねぃ」
「まぁ俺もてめぇはいらねぇな。土方さえ手に入りゃいい」
「この人もあげやせんよ?ゴリラの調教師兼俺のペットなんで」
「はっ!ガキのペットなんざにゃ勿体ねぇぜ。それに、ガキじゃ満足できねぇだろ?…なぁ?土方…?」
壁に身体を預けて少し息を上げている土方に目を細めつつ、高杉は土方へと声をかける。
瞳に水分を蓄えながらも、土方はきつい視線を高杉へと返す。
「クック!いい目だなぁ。きつくはねぇって言っても媚薬だからそれなりに辛ぇだろ?」
「へー。どれどれ」
高杉の言葉を聞いた沖田は、土方が逃げようとしていたせいで立てていた膝頭にかかっていた土方の黒い着物を指で落としつつ、手を太ももへと這わせる。
「んっ!…ふっ…ん」
沖田が滑らかな土方の内股を手の平でなで上げるたび、土方の口から吐息に混じって甘い声が漏れる。
それを聞きながら高杉は土方が着ていた黒い着流し胸元から手を差し入れ、胸の突起へを摘み上げた。
「んあぁっ!」
「ここが感じるのか?土方ぁ?」
「んっ!やっ!…ちがっ!あっ!んぁっ…」
「違わねぇでしょう?こっち、勃ち上がってきてやすぜ?」
足を撫ぜていたはずの沖田がおもむろに下着の下で反応を示し始めていた土方自身の物を手のひらで覆う。
揉み解すように動く沖田の手に土方は身体を震わせながら壁へと頭を押し付ける。
それが沖田の手に自身を押し付けるような仕草に見え、沖田は口元に笑みを浮かべる。
「さすが淫乱ですねぃ、土方さん。そんなに俺に触って欲しいんですかぃ」
「ふっあ、ちが…っ、」
「ご要望通り、触ってあげますぜ」
そう言いながら沖田は下着の中へと手を差し入れ、直に土方自身へと指を這わせる。
「おいおい、こっちも忘れるなよ?土方」
土方が着ていた着流しを片側だけ肩から引き落とし、高杉は顕になった胸元に唇を這わせる。
突起を口に含み舌先で転がしつつ、先端をつつく。
時折歯で甘く噛み刺激を与えると土方は悩ましげな声と共に身体を震わせる。
「んっ!あっ!…ふっ!ん!」
必死に声を抑えようと唇を噛み締めようとする土方に高杉は指を口内へと無理やり押し入れる。
「我慢せずにはしたない声もっと聞かせろや」
「ひぁ、んぁ!あぁっ…、ふぁっ」
高杉が口に指を入れているせいで閉じれなくなった土方の唇からは、少しずつ唾液が溢れ、銀糸が顎から首筋へと伝う。
苦しくなった土方は高杉の指を押し出すように舌先で高杉の指の腹を押すが、その舌に絡めるように高杉の指は動き始めた。
胸への刺激と下半身への刺激で朦朧とし始めていた土方だったが、すぐ傍にあった部屋の窓に気配を感じで虚ろな目で視線を向ける。
それと同時に窓が開き、ピンク色の髪をした青年が部屋へと入ってきた。
「おっせーぞ、神威」
土方の胸元に唇を這わせつつ高杉はちらりと青年へと目を向け、そう告げる。
それだけの刺激にも土方は身体を震わせて、入ってきた青年から視線を外して虚空へと向ける。
土方は高杉と沖田が与える刺激に声を漏らしながら、目に涙を溜め、口元から銀糸を垂らしながら虚空を見つめていた。
神威と呼ばれた青年の方は、そんな土方の姿を目の当たりにし、目を細めた。
そして土方の身体へと刺激を与えている二人へと声をかける。
「なんで俺が着く前に勝手に始めちゃってるわけ?」
「土方さんが待ちきれねぇって言ったんでぃ」
「だから仕方なくな」
その言葉を聞いた神威は部屋へと降り立ち、上から土方を見下ろし、土方と視線を合わせるようにした。
「そうなの?お兄さん」
「ふ、ひが…ふぁっ…」
笑みを浮かべながらそう尋ねる神威に土方は否定の言葉を告げようとするが、口内にある高杉の指がそれを阻んだ。
「ふふ、待っててくれないなんて酷いな。更にお仕置きが必要かな」
そう言って土方の口内から高杉の指を引き抜くと開かれたままの土方の唇を噛みつくように塞ぐ。
歯列をなぞるように舌を差し入れ、奥の方までなぞりあげる。
「ふっ…むっぁ…ふぁっ」
神威に唇を塞がれ、胸元では高杉に突起を弄られていた土方だったが、自身の物が温かな感触に包まれたことに気付き、思わず大きく身体を震わせる。
「んっ…やっ…んんんんっ!」
身体を痙攣させるように震えた後、力の抜けた土方に、神威は唇を離しつつ「イっちゃったの?」と尋ねる。
「さすが薬効いてるだけあって早ぇですねぃ」
土方が吐き出した白濁を口の中から手の平へと吐き出しつつ、沖田が少し身体を起こす。
「まさかと思うけど、そのまま土方の穴にその指突っ込もうとか考えてる?」
上から神威に声をかけられた沖田はチラリと目だけを向けて「もちろん」と返す。
「それずるくない?今、散々喘がせたでしょ?俺と場所代わってよ」
「アンタは順位上がったでしょう?二つも順位下がった俺がいい思いすんのは当たり前でさぁ」
「ちぇー。まぁ仕方ないか。…あぁそうだ。ねぇ、土方?」
神威は笑みを浮かべつつ土方の耳元へと口を寄せ声をかける。
土方の視線が少し自分に移ったのを感じつつ、神威は囁く。
「俺、土方にいいもの持ってきてあげたんだ。つけてあげるね」
そう言って神威はポケットから金属製の器具を取り出して土方の顔の前へと見せる。
それが何なのかを察した土方は小さく首を振って拒絶の意を示したが、神威はそれを気に止めることなくふぐりへとその器具を填める。
「んだよ、勝手なことしてんじゃねぇよ。俺は今日これ使うつもりで持って来てんだぞ?」
そう言いながら高杉は袂から細長い棒状のものを取り出した。
「別につければいいじゃない?俺と被ってないんだから」
「まぁそれもそうか」
高杉が手にしたものを使うため、土方から身体を離そうと動くのを、土方が緩慢な動きで高杉の裾を掴む。
「どうした?土方」
「…ヤ、それ…、ヤ」
「安心しろ。天国に行けるぜぇ?」
ゆるく首を振る土方に笑みを浮かべながら、高杉は土方自身の物に手を這わせると、ゆっくりと細い穴から手にした棒を差し入れる。
「や、いた…、やだぁ…」
目に溜まっていた水分を首を振って落としながら訴えかける土方の頭を、神威がそっと撫ぜてやりながら高杉へと話し掛ける。
「大丈夫なの?」
「あぁ。当たり前だろ。…ほらな、全部入った」
「入ったって。良かったね。土方」
雫を頬に伝わせながら自身へと凭れかかってくる土方に気をよくしながら、神威は土方の頬を撫ぜつつそう声をかけた。
「じゃ良かったついでにこれもいっときなせぇ」
「ひぁぁぁっ!」
突然身体を大きく仰け反らせた土方に神威は驚きつつ、下にいる沖田へと目を向ける。
「ちょっと何したの?」
「小せぇバイブ入れてやっただけでぃ」
「まだ慣らしてねぇんだろ?土方、痛がってるじゃねぇか」
小さく眉をひそめた高杉に、沖田は大仰に顔を歪めつつ高杉をみやる。
「あんたら何勘違いしてんでぃ。これはお仕置きなんですぜ?痛いぐれぇがちょうどいいんでさぁ」
「さっきは指入れて解してやるようなこと言ってたじゃない」
「気が変わったんでさぁ」
首を傾げながらそう尋ねてくる神威を睨むようにしながら、沖田はそう言った。
その視線を受け、神威は笑みを深める。
「なに?土方が俺に縋ってたから面白くないわけ?」
「そんなこと言ってねぇだろ?」
「いいよいいよ。土方は俺のことが一番好きなんだからしょうがないよね」
そういう神威に高杉も顔を歪めながら神威を睨んだ。
「あぁ?てめ、何言ってんだ。土方が好きなのは俺だろうが」
「そっちこそ何言ってんの?順位5位の分際で」
「てめぇは2回からしか参加してねぇ新参者だろうが!」
「はいはい。負け惜しみは結構だよ。俺は土方とも順位隣だし一番相性いいよね」
「けっ!ほとんど出てねぇ上に土方さんとは全く関わりねぇくせに何が相性だ。俺なんて何かグッズ出るとき必ず土方さんとペアなんですぜ?イコール土方さんは俺のモンでさぁ」
「そりゃただ単に真選組ってくくりだからだろうが。土方の長編には必ず背後で糸引いてる俺こそが土方の真のパートナーだ」
「中二病は黙ってなせぇ。土方さんだって俺が一番だって言ってまさぁ」
そう言いながら沖田はポケットからスイッチらしきものを取り出して電源を入れる。
「ねぇ?土方さん?気持ちいいでしょう?」
「んぁっ!ひぁぁっ!あんっ!」
「ほらね?」
「ふん。そんなもんで決めるなら土方はすぐ俺を選ぶに決まってんだろ?」
高杉もそう言いながら土方自身へと埋め込んだ棒状の物のスイッチを入れる。
「んぁぁぁぁっ!ひぁっ!いやぁっ!あぁっん!もうっ!」
激しく反応を示す土方に、高杉は隻眼を細めつつ「ほら見ろや」と沖田や神威を見やる。
「じゃあ俺のも動かそうかな」
「も…っ…やっ…!」
神威の言葉に小さく反応示しつつ土方はぎこちない動きで腕を伸ばしたが、その腕が神威に触れる寸前、土方のふぐりに取り付けられていた器具が小刻みに揉みほぐすように振動を始めた。
「ふっ…!あああっ!もっ…あんっ!やっ…こわ、れる…あぁっ!」
ほとほとと涙を落とし身体を捩らせつつ喘ぐ土方を凝視していた3人は思わず喉を鳴らす。
お互いにそれに気付き顔を見合せた。
「俺が1番でぃ」
「あ?何言ってんだ。ここまで土方を感じさせたのは俺だぞ?」
「それって元々は俺があげた媚薬なんじゃないの?ここは順位が上位の上から行くべきだよ」
「今日の趣旨を全然理解してねぇですねぃ。順位上がった土方コノヤローにお仕置きするのが今日の目的なんでさぁ。つまりホントなら順位が上がったあんたも参加する権利はねぇんですぜ?ってことでここは俺が掘らせてもらいまさぁ」
「「ちょっと待て(ちなよ)」」
土方へと手を伸ばした沖田の肩を高杉と神威が止めた。
「うっせぇなぁ…。俺の邪魔すんならここで殺しやすよ?」
二人の腕を振り払いつつ腰元の刀へと手をかけ、鯉口を切る。
「ふん、いい度胸じゃねぇか。返り討ちにしてやるよ」
「二人を殺せば土方は俺が持ち帰ってもいいのかな?」
「土方さんは渡しやせん」
「それは結果が全てでしょ?」
一触即発の雰囲気の中、土方は自分の身体を駆け巡る快感に耐え切れないように声を漏らし続けた。
「あ…っ…もぅ…誰か…あん…くる、し…はぁ…ふぁっ…!イか、せて…」
息も絶え絶えになりながらそう告げ、土方はズルズルと壁を伝うように横たわる。
そこに「終わったかぁ?」という声とともに部屋の主である銀時が顔を出した。
「まだでさぁ」
「さっさと出てけ」
「お侍さんは呼んでないよ」
お互いをにらみ合いながらそう告げてくる3人をちらりと見たあと、視線を床に倒れこんでいる土方へと向ける。
息をあげ苦しそうにしている土方へと近づき覗き込むと、銀時の気配を感じた土方が銀時へと視線を合わせた。
「大丈夫か?土方」
「ふっ…よろ、ずやぁ…、も…ん…早く…」
「よしきた!任せろ!」
銀時は大きく頷くと素早く自分のスラックスを緩め、土方の肢体に煽られ軽く勃ち上がっていた自身を土方の蕾へと宛がい、一気に奥へと押し挿れた。
「んぁあああっ!ひあっ!あんっ!やぁっ!はず、外してぇっ!!あっ!んぁっ」
「うわ…、中にもバイブ入ってんのかよ。すげぇ気持ちいいわ、これ」
土方を抱えあげながら銀時は自身を包む土方の内壁と先端を刺激させるバイブの振動に感じ入る。
「あっ!てめ!何やってんだ!銀時!!」
ようやく二人の様子に気付いた高杉が怒鳴り付けるようにそう言い銀時の背後に立った。
「何って土方が辛そうだから手伝ってやってんじゃねぇか。なぁ土方?」
「あぁっ!ひぁっん!も…っ!は、外し…っ」
ゆっくりと抜き差しをする銀時に土方は必死な様子で自身の尿道を塞いでいる器具をとるように銀時へと訴えかける。
「ん?なに?あぁ、これな」
そう言いながら器具へと手を伸ばす銀時の首を神威が掴み、左右からは日本刀の直刃が当てられた。
「お侍さん、これ以上勝手なことしないでくれる?」
「そうでさぁ。さっさと抜いて出て行きなせぃ」
「じゃなきゃ殺すぞ、銀時」
殺気に溢れる3人に対し、銀時は慌てる様子もなくゆったりとした口調で返す。
「出てけっつってもここ俺んちだし。つーかお前らバカじゃねぇの?俺が何の利もねぇのに場所提供するわけないじゃん」
銀時はそう言うと、目の前で涙を落としながら快感に震える土方へと話し掛ける。
「なぁ土方?こいつらが抜けとかうるせぇんだけどお前はどうしたい?」
「んっ…よろずやぁ…もぉ、くっぁっん」
土方は体内から出ていこうとする銀時を引き留めるかのように細く白い足を銀時の腰元へと絡ませる。
その仕草に銀時はうっそりと笑みを浮かべ、背後の面々を見上げる。
「土方は俺がいいってよ」
「てめぇ…」
「最初から狙ってやしたね?旦那」
苦々しい顔をする3人に銀時は笑みを浮かべたまま言葉を返す。
「ったりめぇじゃん。人気投票の順位が土方とワンツーフィニッシュで相性いいのも俺なら、いろんなグッズで対比して売られるのも俺だし、土方の長編のときに必ず土方助けんのも俺じゃん。全部トータルしてもお前らが銀さんより土方にふさわしいとかあり得ねぇだろ。なぁ土方」
そう声をかけながら土方の身体を抱えて軽く揺さぶる。
「んぁっ!ふぁっ…んんっ!あっ!よろ、ず、あっ早く、抜いっんぁっ!」
「俺的には見られてても全然構わねぇけど、見学してくの?おたくら」
銀時の肩口に顔を預け、必死な様子の土方を笑みを浮かべて見た後、銀時は背後にいる沖田たちへと目をやりそう告げる。
それを聞いた沖田がいち早く刀を鞘へと戻した。
「けっ!馬鹿馬鹿しすぎまさぁ。土方さんへのお仕置きは改めて屯所でやらせてもらうんで。俺は帰りやす」
それに続けて高杉も刀を納めて踵を返す。
「ふん。別にここじゃなくても路地裏だろうが茶屋だろうが犯れる場所はどこでもあっからな。俺も帰るぜ」
そんな2人にやれやれとでも言うように神威も銀時の首筋から手を離しつつ告げた。
「土方には宇宙旅行ついでにお仕置きでもすることにするよ。でも…」
そこでいったん言葉を止め、銀時へと満面の笑みを向ける。
「お侍さんのことも必ず殺しにくるからね」
そう言い終えると神威は窓から出ていき、沖田と高杉も部屋を後にした。
「どうする?土方。お前、別々にお仕置きされちまうみてぇだぜ?まぁでも、人気投票2位になっていい気になってたからしょうがねぇか」
そう笑いつつ銀時は土方へと口付ける。
「ふっ…んっ…ふぁっ」
深い口づけを受けつつ土方は小さく身体を動かし、拘束された両腕に掛けられた手錠を鳴らす。
その音に気付いた銀時は唇を離し、「あぁ、外してやらなきゃな」と呟くと懐から鍵を取り出して手錠を外した。
銀時は手錠を外しても力なく床に置かれたままの土方の腕をとり、自分の背中へと回させる。
弱いながらも掴まるように土方の腕に力が込められたのを確認して銀時は動きを再開する。
「んぁっ!くっ…あん!も…だから…っ!外せ…って」
「ん?あぁこれ?」
銀時はそう言いながら土方自身の尿道を塞いでいた器具を前後へと動かす。
「ああぁっ!やぁっ!んあっ!ふぁっ!ああっやだぁっ!…くっ…あっああん!イっちゃ…あっ!あんっ!やっ!外してぇっ!イっちゃ、ひぁっ…ああああっ!!」
小刻みに身体を痙攣させながら土方は白濁を吐き出すことなく、訪れた快感の波に身を任せた。
それと同時に体内に銜え込んでいた銀時自身を締め付ける土方に、銀時は「う、わ。やべぇイキそう」と小さく声を漏らすと自身の欲のまま土方の腰を掴み奥を抉るように突き上げる。
「んぁっ…ひぁっ!ぁっやっ、まだ、ぁっく…ぁんっ…!くる、し…っ!」
イったばかりの身体に無理やり与えられる快感に耐えきれず、土方は本格的に泣き出した。
腰を打ち付け続けながら、銀時は土方の頬伝う涙を舐めとり、その唇を耳元へと寄せる。
「すぐに外しちまったらお仕置きになんねぇだろ?だから俺が1回イったら睾丸カフな。んで2回目はいったん俺の抜いてケツのバイブ。3回目に尿道バイブ取ってやるよ。良かったなぁ、土方。前回の人気投票3位でさ。これで10位とかだったら腹上死してたかもしんねぇよ?」
そう言って笑ったあと、銀時は土方の奥深くへと自身の欲望を吐き出した。



END
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